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多汗症・ワキガ(腋臭症)

多汗症・ワキガ(腋臭症)

汗を分泌する汗腺には「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類があります。「エクリン腺」から分泌されるエクリン汗が、私たちが普段から「汗」と呼んでいるもので、ここから大量の汗がでるのが多汗症です。

エクリン汗は無臭で、汗をかいてすぐは無臭ですが、時間がたつと雑菌が繁殖して“汗臭く”なります。
甲状腺機能亢進症など他の疾患の症状のひとつとして出る続発性多汗症と、他の原因な原発性多汗症があります。
また、全身性と限局性の多汗症があります。
交感神経が汗の分泌を制御していますので、緊張して汗をかいたり、運動の際に汗をかいたりして体温調節などをしています。

腋臭症、通称「ワキガ」はもうひとつの汗腺「アポクリン腺」から分泌される汗が元となり、特有の臭いを発するものです。
腋臭症は思春期から中年にかけて発症するもので、親から遺伝するケースが多くみられます。
耳あかを分泌する腺もアポクリン腺の一種であるため、この症状の人は耳垢がねっとりしています。(耳あかが湿っていても腋臭症であるとはかぎりません)
シャツの脇がひどく黄ばんだりするのも特徴です。
また、自分では全く気づかず、人に臭いを指摘されたときは腋臭症の可能性があります。

治療のこだわり

多汗症、腋臭症の方にはじめにお勧めしたいのは、手軽に始められる塗り薬です。
デオドラントクリームは直塗りのスティックタイプです。
ミョウバンやイソプロピルメチルフェノールの働きで、汗を抑えながら、臭いの原因菌を抗菌、殺菌します。
塗り薬を使用しても夏の汗が止まらない! 一定期間でも、塗り薬を塗る手間を省きたい! という方にはボトックス注射がおすすめです。
ボトックス注射とは安全なボツリヌス菌の毒素をワキの皮膚に注入することで、汗の分泌量を減らす治療で、保険適応です。
ボトックス注射は麻酔のクリームを塗って30分置いてから、施術していきますので痛みはかなり軽減されます。
傷跡も残らず日常生活に全く支障をきたしませんし、効果は4~7ヶ月間続きます。
夏場などの期間のみ汗の量を減らしたい方に特におすすめです。

治療メニュー

保険ボトックス注射

ボトックス注射 交感神経が過敏になると汗腺が常に働くため汗が多く流れます。ボトックスは交感神経から汗腺に出される命令をブロックすることで汗を極端に減らします。治療は表面麻酔のクリームを30分塗布した後、細かく注射します。効果の持続は個人差がありますが、6ヶ月程度です。

料金(税込) 両ワキ ¥30,000前後(保険適応)
治療期間 約半年に1回

保険エクロックゲル

エクロックゲル エクロックゲルは日本ではじめて健康保険の適用が認められた原発性多汗症用の塗り薬です。
エクリン汗腺が交感神経から伝えられる汗を出す司令を受け取れないようにブロックすることにより、発汗を抑えることが期待できます。

塗布回数 1日1回 両ワキ全体に塗布します

保険ラピフォートワイプ2.5%

ラピフォートワイプ2.5% 薬液を不織布に含ませた、原発性多汗症用のワイプ型塗り薬です。使用法は1日1回、封入されている不織布で両ワキ下に塗るだけ。有効成分「グリコピロニウムトシル酸塩水和物」が汗腺細胞のムスカリンM3受容体に結合し、アセチルコリンの作用を阻害することで発汗を抑制します。

塗布回数 1日1回

保険アポハイドローション20%

アポハイドローション20% 日本初の保険適用の原発性手掌多汗症治療薬です。手のひらの皮膚から吸収されて、皮膚の下にある交感神経から出される発汗を促す物質(アセチルコリン)をブロックすることで過剰な発汗を抑えます。

塗布回数 1日1回

保険プロバンサイン内服

1回1錠(主成分として15mg)を1日3~4回。アセチルコリンという物質の動きを抑制することができ、脳からの「汗をかく」という指令を止めることができます。この抑制効果を抗コリン作用と呼び、これにより一時的に汗が出るのを抑えられます。内服薬であることから全身に効果があります。

治療期間 ​​服用から1時間で効果が出るため、汗を止めたいと思った時間に制御することができます。効果は4時間~5時間程度持続します。