40代の女性です。半年ほど前に、まぶたの上に突然、黄色っぽい塊ができました。だんだん大きくなっているのですが、きれいに治す方法がありますか?
A.眼瞼黄色腫はコレステロールの塊。炭酸ガスレーザーで治療します。
まぶたにできる黄色いできものは、眼瞼黄色腫(がんけんおうしょくしゅ)というコレステロールの塊です。
眼瞼黄色腫は、上まぶたや下まぶたの内側に黄色い斑や盛り上がりとして現れ、放置しておくと次第に大きくなってきます。コレステロールの塊といっても、この症状の3分の2の人は、血液中のコレステロール値がとくに高いわけではありません。
治療は、切除縫合する場合と炭酸ガスレーザー治療をする場合があります。ほくろの治療と同じで、切除すると傷痕が残ります。大きい場合には、二重瞼の手術と同じように瞼全体を切除することもあります。眼瞼黄色腫の病変は深く、眼輪筋(がんりんきん)の中にまで達していることがあるため、炭酸ガスレーザーで削る治療をした場合も深く処置をしますが、傷跡はたいていは綺麗に治ります。しかし、いずれの方法も再発の可能性があるので治療法は医師と良く相談して決めましょう。また、高コレステロール血症のある方は、食事指導や運動療法による生活指導を行います。
ほかにも、汗管腫(かんかんしゅ)という目の周りの肌色のポチポチした盛り上がりを気にして来院される方も多いです。汗管腫は、汗を出す管である汗管が増殖してできたものです。 同じような症状で夏の暑いときにできるエクリン汗嚢腫(かんのうしゅ)は、涼しくなると自然に無くなりますが、汗管腫は自然に治ることはありません。思春期以降の女性に多く、放置しておくと数が増えてきます。細かい腫瘤なので1つずつ切除することができず、また、眼の周りのできものは意外と目立つため、美容的な観点から綺麗に治すことが大切です。汗管腫も炭酸ガスレーザー治療で綺麗にとれます。