突然症状が出て気になっています。治療をしたほうがいいのでしょうか?
A.掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)の可能性があります。まずはご相談ください。
手のひらや足の裏を中心に赤くなり、水ぶくれ(水疱)や黄色の膿(膿疱)が多発する病気に掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)があります。
ときには手足をこえて、ヒザ下・ヒザ・でん部などにも赤い湿疹のような症状(掌蹠外皮疹)が出現します。爪の変形・にごり(白濁)、さらには胸の鎖骨などの骨や関節の痛みも合併することがあります。
この病気の原因についてはわかってないことも大変多いのですが、扁桃炎や歯周病などの慢性病巣感染や金属アレルギーが関与している症例が多く、免疫反応の異常ではないかと考えられています。
また患者の85.5%が喫煙者であったことが実際の調査で報告されおり、禁煙することで症状が緩和することもあります。
治療としては炎症を抑えるステロイドの塗り薬や、表皮の過剰な増殖や異常な分化を抑制してくれる活性型ビタミンD3の塗り薬を使いながら、病巣感染の治療や、金属アレルギーがある場合は歯科金属の除去を並行して行っていきましょう。
外用薬だけで不十分な場合は紫外線療法や内服薬(抗アレルギー薬、ビタミンA誘導体、PDE4阻害薬等)、注射治療(生物学的製剤)も使用することもあります。
▲紫外線療法に使用する「エキシマライト」
注射治療は当院ではおこなっておりませんので、近隣の病院にご紹介させていただきます。
似たような症状に異汗性湿疹、白癬(水虫)、乾癬などもありますので、まずはご相談ください。